トルコリラの経済情勢リスク

FXや為替取引のリスクの1つにデフォルトがあります。
デフォルトとは利息や元本の償還が不能になった状態であり、国が「もう借金を返せない!」と宣言することになります。
どれだけ債権者が債務の返済を要求しても「ない袖は振ることが出来ません」が、デフォルトをしても債務が帳消しにはなりません。

そのためデフォルト後は、債務を返済できる額まで減らす交渉が行われます。債権者もなるべく多くのお金を返して欲しいので、債務国に債権の返済計画を作成させ改革をするように指示します。

例えば、債権の返済計画の例として「公務員の給料を減らす。社会福祉や公共事業費の削減する。増税を行う。」を行いバランスシートの改善をします。そしてその代償として、デフォルト国は債務を減らして貰います。
なお、大きな国全体がデフォルトを起こすことは稀ですが、小国や地方などでデフォルトの発生は多くあります。なお日本では夕張市の財政が破綻したことで有名です。

デフォルトを起こした国は、債権国を含め周辺各国からの信用がなくなります。そのため新たな債券の発行が難しくなり、財政がどんどん悪化して行きます。
また、信用は通貨の価値を維持する上で大切要素になります。通貨は中央銀行が、紙やコインに価値を保証して発行している物になります。そのため中央銀行の信用がなくなってしまうと、通貨は何の無価もない紙とコインになってしまいます。

そのためFXや為替取引を行っている時に、デフォルトが発生すると大きな損失を被る可能性があります。

よって、トルコリラのような高金利通貨を運用する場合に2つの点において注意が必要です。


トルコリラ自体のデフォルトリスク

1. 政府総債務残高(対GDP比)ランキング

債務量を示す指数をして、政府総債務残高(対GDP比)ランキングがあります。
以下が1位~10位と高金利通貨を追加した表になります。

順位 政府総債務残高(対GDP比)
1位 日本 239.18%
2位 ギリシャ 181.33%
3位 レバノン 143.42%
4位 カーボヴェルデ 133.82%
5位 イタリア 132.60%
40位 ブラジル 78.32%
92位 南アフリカ 50.47%
152位 トルコ 29.10%

日本は、政府総債務残高(対GDP比)ランキング1位であるにも関わらず、破綻しないのは経済大国であり各国からの信用があることと、債権割合の多くは国民であるためになります。
なお、外国への債務比が高いとデフォルトリスクが高まります。最近のトルコにおいては外国への債務比は減少している傾向になります。
いずれにしろ借金は少ない方が、デフォルトするリスクは低くなります。


2. 高金利通貨の政府総債務残高(対GDP比)

以下の表は高金利通貨の政府総債務残高(対GDP比)になります。

 

トルコにおいては政府財務残高も上昇しているにも関わらず、ブラジルや南アフリカと比較して政府総債務残高(対GDP比)の割合が低く財政が安定しております。
このことはトルコが健全に経済成長をしていることを示しており、現在デフォルトが発生する状況ではないと考えます。


3. 経常収支

経常収支は国際収支を評価する基準の1つになります。企業と一緒で赤字が続けば倒産の危険がありますが、トルコの場合は2011年を底に回復基調にあります。また経常収支(対GDP比)においても他の高金利通貨を変わらない位に回復しております。


世界中の通貨デフォルトリスクに影響を受ける

高金利通貨の通貨は、米ドル、日本円、ユーロと比較して流通量が少ないため、ギリシャのような国がデフォルトを起こすと為替が大きく変動してしまいます。

その時にトルコリラ自体に問題がなくても、リスクマネーを回避する動きが強くなり新興国の通貨が売られ安全な通貨が買われるが傾向にあります。
以下はギリシャがデフォルトをした後の為替変動比になります。EUより高金利通貨国の方が価格の落下率が高いのが分かります。(
2015年6月のギリシャがデフォルト宣言をしています。)

 

 

世界中の通貨のデフォルトリスクを考慮することは困難になります。そのため、高金利通貨で資産運用を行う場合は、先進国通貨とは別の投資戦略が必要になります。


まとめ

・トルコ自体のGDP比に対する債務残高は少なく、債務によるデフォルトリスクを低いと考えます。
・トルコリラなどの高金利通貨は各国の影響を受けやすいため、新興国なりの投資戦略が必要になります。

 

 

 

 

 


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  1. 2017年 8月 05日
  2. 2017年 8月 13日


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